我が子は幼稚園のカリキュラムを11月で終え卒園したのですが、12月中旬までホリデープログラムでまだ毎日幼稚園に通っています(助かります!)。
ホリデープログラム中、幼稚園では先生方による駄菓子屋が開かれます。
毎日1〜2リンギット(約30~60円)を持っていき、子どもは好きな駄菓子を買って帰ってきます。
マレーシアの小学校には食堂があり、そこで軽食や駄菓子を買えるので、入学前にお金を使う練習をさせてもらっているのです。
それはいいのですが、先週子どもが「Kちゃんにお菓子を買ってあげた」というのです。
いずれこういうことが起きるのではないかと思っていました。
Kちゃんにお菓子を買った経緯
我が子が言うには、Kちゃんはその日はお金を持ってこなかったらしいのです。
忘れたのか、親があえて持たせなかったのは分かりません。
中には親が駄菓子を食べさせたくなくて一切お金を持たせていない家庭もあるようですが、Kちゃんはこの日だけお金がなかったようです。
そこで1番仲良しの我が子にキャンディーを買ってとお願いしてきたのです。
我が子は自分の分と合わせて2人分を買いました。
先生はおそらく気付いていないと思います。
また駄菓子は幼稚園では食べずに持ち帰る決まりなので、Kちゃんが自分だけ食べれなくてと悲しい思いをすることもないのです。
金品のやりとりはエスカレートする恐れがある
今回のことに限らず、以前も消しゴムや鉛筆を欲しがる友達にあげたり、逆にもらったりしたことがありました。
その時に子どもには親が買ったものは貴方のものであり、簡単に人にあげるものではないこと、モノを買うにはお金がかかっており、そのお金は親が働いて得たものということを話しました。
それで物のやりとりは終わったのですが、お金を持たせると今度は「おごる、おごられる」という問題が出てきたのです。
キャンディーはたったの20セント(約5円)ですが、これを機にKちゃんは毎日誰かにおごってもらうかもしれませんし、我が子もおごることに躊躇がなくなるかもしれません。
逆もあります。
こういったやりとりはエスカレートしやすく、人間関係のトラブルの元だということは大人ならすぐに分かります。
TVドラマでもお友達の気を引くために、お金を使う子どものシーンがよくあります。
子どもには、分かりやすく説明したのですが、どこまで理解できたのかは不明です。
とにかく金品のやりとりはしないというルールを伝えました。
お友達に何かあげたいのなら誕生日やイベント時にプレゼントという形にしましょうと。
文化による違いもあり得る?
子どものおごり合いに関して興味深い論文を見つけました。
「お金のやりとりから見た子どもの親子関係と友達関係」という共愛学園前橋国際大学
の研究論文です。
http://www.coder.or.jp/hdr/18/HDRVol18.1.pdf
http://www.coder.or.jp/hdr/19/HDRVol19.2.pdf
この研究では日本、韓国、中国の小中高生にお小遣い(お金)に関するアンケートをした結果、次のことが分かったようです。
- 日本では「おごる」行為に対して強い抵抗感があるのに対し、中国や韓国では「おごる」行為は一般的で、むしろ好ましいとされている。
- 日本ではお金の貸し借りや人におごってもらう行為は「迷惑をかける」と考え、友達同士の平等性が損なわれると考えられる。
- 中国や韓国では、「おごる」行為は助けを意味し、また友達同士の平等性を保つために「おごってもらったらおごり返す」という原則がある。
面白いですね、私はまさに日本人的な考えです。
因みに中華系マレーシア人の夫は、私と同じ考えを持っていました。
さいごに
子どもは最初、癇癪を起こして大泣きしていましたが、落ち着いてからゆっくりと話しました。
今は分からなくてもきっと成長の過程で理解できる時がくるでしょう。
小学校入学前に今回のケースがあって良かったと思っています。
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